中国の軍事力を過度に恐れることは、その野望を増長させ、暴発の危機を増大させる「戦争への道」。



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The Globe Now: 「張り子の虎」の中国海軍

 中国の軍事力を過度に恐れることは、その野望を増長させ、暴発の危機を増大させる「戦争への道」。


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■1.見かけ倒しの軍事パレード

 9月3日、北京で「抗日戦争勝利70年」を記念する軍事パレードが開催された。日本軍と戦ってもいない、建国66年の国が「抗日戦争勝利70年」を祝うのは、中国お得意の見かけ倒しである。また市内の2千社近い工場の操業を停止させて、作り出した「青空」もこれまた見かけ倒しだった。

 軍事パレードに登場した軍備の中にも、見かけ倒しがあった。たとえば空母艦載機「殲-15」。空母への着艦時にワイヤーに引っかけて機体を止める着艦フックをこれ見よがしに下ろして飛ばしていた。いかにも空母から発進して、アメリカの空母に対抗できると見せかけたのだが、これも壮大な見かけ倒しだった。

「殲-15」はロシアのスホイを分解して、コピーした戦闘機だが、エンジンは真似できず、別途、ロシアから購入したエンジンを流用している。軍事筋によると、コピー機は6機完成して、離着艦訓練を行っているが、習近平が中国空軍を称えた「14年8月の演説で着艦に失敗して死んだ操縦士二人の冥福を祈った」(新華社電)という[1]。

 6機のうち2機も事故を起こしたのでは、お世辞にも実戦レベルとは言えない虚仮威(こけおど)しそのものである。


■2.虚仮威しの空母「遼寧」

 空母そのものも虚仮威しである。この空母は80年代に建造され始めたが、ソ連崩壊で未完成のまま浮かぶ鉄屑となっていた。それを90年代に、マカオで浮かぶカジノにする、という名目で、中国が購入した。この鉄屑を10年かけて、中国初の空母として完成させ、「遼寧」と名付けた。

 2013年11月、中国海軍はこの「遼寧」を先頭に艦隊を仕立てて、南シナ海を一周させてから、フィリピン沖で式典を開き、空母艦隊が回った海域は中国のものであると宣言した。さらに習近平は「私はこれで尖閣も沖縄もとる」と海洋強国を宣言。

 この航海を監視していたアメリカ側の情報によると、「遼寧」はエンジン不調で、航行もままならない様子だった。そもそもソ連から購入した時からエンジンの調子が悪く、中国は自前でエンジンを作ろうとしたが、その技術もなかったため、別途ソ連から購入した駆逐艦のエンジンを取り外して、空母に装着した。

 また購入時には着艦用ワイヤーも壊れていて、フランスから新しいものを購入しようとしたが、売って貰えなかった。艦載機を打ち出すカタパルトも作れず、甲板の先端を上に反らせて、艦載機が自力で飛び立つ時代遅れの離艦方式をとっている。

 これでは未熟なパイロットが離着艦で事故を起こすのも当然だろう。世界の海軍専門家は「遼寧」は実戦に使うにはほど遠い状況にあると判断し、中国海軍の現有兵力に加えていない。[2,p97]


■3.米海軍の最新鋭空母に比べれば

 [2]の著者、日高義樹氏はアメリカの主力空母であるニミッツ型の新鋭艦「ロナルド・リーガン」に乗せて貰った事がある。そこでは艦載機が飛行甲板の下からスピーディにせり上がり、さらに自分で動いて発射カタパルトに乗ると、背後に遮蔽用の鉄板がせり上がって、あっという間に空中に打ち出されていく。

 また着艦時は、甲板上に張られた3本のワイヤーのうちの1本をフックで引っ掛けて止まるが、そこから牽引車も使わず、自分で動いて艦橋の下の待機エリアに移動していく。離着艦でさえ苦労している中国の空母とは、技術レベルが違うのである。

 空母そのものの技術革新も進んでいる。先頃、引退した一代目「エンタープライズ」は8つの原子炉を持っていたため、コストも高く、整備にも時間がかかっていた。現在の新鋭空母は原子炉が二つしかなく、著しく機能的になっている。

 自国で通常のエンジンさえ作れず、ロシア製エンジンを無理に装着しても順調に動かない「遼寧」とは、格段の差である。アメリカの空母に比べれば、「遼寧」は「張り子の虎」に過ぎない。

 中国は「遼寧」の他に2隻の空母を独自に建造して、空母3隻体制の計画を立てている。しかし購入した「遼寧」ですらこの有様では、独自に2隻を作ることなど夢物語に過ぎない。

 一方の米国は、現在ニミッツ型空母10隻を保有し、さらにこれらを30年計画で、一隻あたり200億ドル(2兆4千億円)かけて最新鋭のものに切り替えようとしている。


■4.「世界第二位の海軍」?!

 空母「遼寧」は、中国の発表したAAAD(Anti-Access, Area Denial, 接近阻止・地域拒否)という戦略の目玉だった。この戦略はアメリカ海軍・空軍を第2列島線(伊豆諸島、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニア)内に寄せ付けず、西太平洋を「中国の海」にしようというものである。

 中国は空母の他に、駆逐艦やフリゲート艦など42隻、ミサイル攻撃用船舶70余隻、ミサイル潜水艦を初めとする潜水艦100隻という計画をぶち上げ、世界を驚かせた。中国海軍はアメリカを除けば、世界で最も多くの艦船を保有することになり、その強大な海軍で西太平洋を支配する、というイメージを世界に喧伝した。

 しかし、これもまた虚仮威しである。駆逐艦やフリゲート艦など42隻といっても、古くて性能が悪い物がほとんどである。世界の海軍にひけをとらないのは054A型(江凱型)のフリゲート艦など11隻だが、日本の46隻にははるかに及ばない。

「ミサイル攻撃用船舶70余隻」も、実際は漁船やモーターボートで、世界の海軍の常識では正式な艦艇には入れない。

 潜水艦100隻というのも、実際には50隻程度と見られている。このうち実際に脅威になるのは、原子力潜水艦8隻と2006年に就役したユアン(元)型潜水艦8隻だけだ。残りは1、2世代前のもので、やたら騒音を出すので、すぐに探知されてしまう。世界の潜水艦乗りの間では軽蔑されているという。

 この16隻の潜水艦に対しても、わが海上自衛隊は原潜こそないものの最新鋭潜水艦を16隻保有している。米軍にいたっては、原潜を合計77隻配備している。

「アメリカを除いて世界最大」とぶちあげたものの、「白髪三千丈」級の虚仮威しに過ぎない。規模においても性能においても日本に及ばず、これに米海軍が加わったら、赤子の手をひねるようにやられてしまう。


■5.「空母キラー」も張り子の虎

 唯一、米海軍を脅かしたのは、2010年に中国がDF-21Dと呼ばれる巡航ミサイルを実戦配備したという情報である。地上から発射され、1450キロの射程を持ち、衛星などのレーダーシステムからの誘導電波をもとに、米空母を狙い撃ちできる、という。

 1996年3月に李登輝再選を阻止しようと中国が台湾海峡でミサイル実験を行った際に、アメリカは二つの空母艦隊を送って、中国を威圧した。この時の屈辱から、中国は近海で米空母を攻撃できる巡航ミサイルを開発しようと決意したという。

 上海から大阪までが1400キロほどなので、1450キロといえば、西日本を含む西太平洋をカバーできる。この巡航ミサイルの配備により、米空母群は西太平洋に近づけなくなる、と米軍は衝撃を受けた。

 しかし、その後、DF-21Dの実態が判明するにつれて、「空母キラー」などと恐れる必要はまったくないことが明らかになってきた。

 まずスピードが音速の5,6倍と、通常の大陸間弾道弾のおよそ5分の1しかない。30年前にアメリカが開発したものと同程度の性能に過ぎず、米軍はこのスピードの巡航ミサイルを撃ち落とす実験に成功した。さらに誘導電波そのものを攪乱して、目標を見失わせることもできる。

 中国が台湾危機の雪辱をと、10数年かけて開発したDF-21Dも虚仮威しであることがばれてしまったのである。


■6.中国は首根っこを押さえつけられている

 そもそも「接近阻止・地域拒否」などと言い立てて、西太平洋だけを「中国の海」にしても、中国経済自体がペルシャ湾からインド洋を渡ってマラッカ海峡、そして南シナ海に至るシーレーン(海上輸送路)に依存している。

 このシーレーンで、中国は一日600万バレルもの原油・天然ガスを中東から輸入している。ひとたび中国が南シナ海で事を起こせば、そのシーレーンのあちこちで輸送の妨害に遭う。

 まずペルシャ湾で原油を積んだ自国のタンカーを護ろうとしても、インド洋に出ればインド海軍がにらみを利かせている。インド海軍はすでに空母機動艦隊を実戦配備しており、総合力では中国海軍よりも上と評価されている。マラッカ海峡の入り口では、タイの海軍が合わせて19隻の護衛艦で待ち受ける。

 マラッカ海峡の出口にあたるシンガポールは、アメリカの支援を得て育てた優秀な空軍が制空権を握っている。チャンギには、米第7艦隊専用の軍港まである。オーストラリアも中国の無法振りへの反発から、海軍力の増強に踏み切り、さらにアメリカの海兵隊1個師団の駐留を受け入れている。

 南シナ海に入るとインドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、さらに台湾が待ち構えている。東南アジア諸国は、中国の軍拡に対抗して、軍事費を大幅に増額している。安倍政権はこれらの国と協力関係を強化しており、中国包囲網が完成しつつある。中国がいくら強大な海軍力をもっても、自国のタンカーを護りつつ、これらの難関をくぐり抜けるのは不可能である。

 アメリカ海軍が世界の海を自在に航行できるのは、単に強大な海軍を持っているからだけではなく、世界各地の同盟国に、いつでも寄港して補給や補修が可能な軍港を持っているからだ。同盟国のない中国には、それができない。

 シーレーン封鎖の極めつけは、米海軍原潜による中国の主要13港湾の機雷敷設である。機雷は海底に設置され、その上を艦船が通過すれば、爆発して沈没させる。念の入ったことに、米政府は世界の保険機構に対して、機雷で損害を受けた貨物船には損害保険を支払わないよう政治的な措置をとった、という。

 中国が周辺諸国に武力攻撃を加えれば、こうしてシーレーンは瞬時に封鎖され、中国経済はエネルギーも食料も輸入できなくなって崩壊する。中国は日米同盟を基軸とした自由主義陣営に、首根っこを抑えられているのである。


■7.「相手が弱く出れば、つけあがって強く出る」

 そもそも中国が海軍大増強に乗り出したのは、リーマンショック以降、危機的な状況に陥ったドル体制を、オバマ政権が中国の協力を得て維持しようとしたからである。

 外交も軍事も経験したことのないオバマ大統領は、中国とアメリカで世界を取り仕切るG2体制を確立しようとした。これが中国に軍事増強すれば西太平洋の覇権をとれる、という錯覚を与えた。

 しかも、軍事費を大幅に削減し、中東や欧州の米軍を引き上げてアジアに展開するというオバマ政権の「アジア・ピボット」戦略は、西太平洋で米軍は中国に負けているというイメージを与えた。「相手が弱く出れば、つけあがって強く出る」という夜郎自大が、中国共産党の本性だ。「張り子の虎」の海軍大増強は、ここから始まった。

 しかし、近年の中国の周辺諸国に対する傍若無人な軍事的威圧を目の当たりにして、ワシントンも目が覚めた。オバマ大統領の親中政策を推し進めてきたケリー国務長官は国務省の官僚から総スカンを食い、「ヘーゲル国防長官は、アメリカ歴代の国防長官の中で、国防総省の軍人たちから最も嫌われる長官になってしまった」[2,p13]

 こういうムードを背景に、中国の無法な海洋侵出を批判した安倍首相の米議会演説が熱烈に歓迎されたのである。


■8.「平和への道」と「戦争への道」

「相手が下手に出ればつけあがる」中国は、また「強い相手には尻尾を巻いて引っ込む」国である。アメリカ太平洋艦隊の潜水艦の専門家は、こう語っている。[2,p121]

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 中国海軍の首脳は、日本が南西諸島に移動型の地対艦クルージング(巡航)ミサイルを配備したのに恐れをなし、沖縄周辺を通過して西太平洋へ出撃する作戦行動も諦めてしまった。
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 アメリカ統合参謀本部幹部は、自衛隊の最新装備の性能や隊員の技術、志気から、中国の不法な侵入に対して、アメリカの力を借りなくとも戦える、という指摘をしている。

 さらに次のような希望を述べるワシントンの軍事専門家もいる。[2,p238]

 第一に、日本がベトナムのハイフォンかダナンに海軍基地を作り、自衛艦や潜水艦隊を送りこんで、紛争に備えたパトロールを行う。同時に、ベトナム海軍の訓練にもあたってほしい。

 第二にフィリピン北部のアジア最大の米軍基地だったスービックは米軍が撤退した後、日本の建設会社の手で、優れた港と空港が出来ている。ここに海上自衛隊の艦艇と航空自衛隊の航空機を送り込み、実戦配備の体制をとる。

 こういう提案には、中国に操られている日本国内の左翼はすぐに「戦争への道」などと騒ぎ立てるだろうが、中国に自らが「張り子の虎」であることを認識させて、その野望を抑止することこそが、アジアの「平和への道」である。

 逆に、日本の偏向マスコミのように、中国の軍事力を過大に宣伝し続けることは、その夜郎自大を増長させ、暴発の危機を増大させる「戦争への道」なのだ。
(文責:伊勢雅臣)


■リンク■

a. JOG Tweet 中国(10) 沖縄奪取の野望
http://blog.jog-net.jp/201508/article_8.html

b. JOG Tweet 中国(7) 大軍拡
中国の大軍拡/中国の仕掛ける情報戦/対中抑止威力/日本の防衛力整備/安保法制/日米同盟/対中包囲網/張り子の虎
http://blog.jog-net.jp/201508/article_2.html

c. JOG Tweet 中国(2) アセアン侵略
ベトナム侵略の歴史/ベトナム船への体当たり/フィリピンとの対立/ASEAN諸国の中国牽制
http://blog.jog-net.jp/201506/article_7.html

d. JOG Tweet 中国(1) 南シナ海 、波高し
南シナ海埋め立て/アメリカへの脅威/中国への批判集中/中国の謀略/日本はアジアではなく太平洋だ
http://blog.jog-net.jp/201506/article_5.html

e. JOG(852) 孫子に学ぶ対中戦略
『孫子の兵法』から、中国の弱点が見えてくる。
http://blog.jog-net.jp/201406/article_2.html


■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
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1. 「正論」H27.1、「折節の記」

2. 日高義樹『中国、敗れたり』★★★、PHP研究所、H26
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4569822037/japanontheg01-22/


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