「エルサレムに米大使館」の重大性、トランプ氏は分かっているのか 第5次中東戦争→日本経済に深刻な影響も




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 私は「トランプは、選挙期間中に在イスラエルの米国大使館をテルアビブからエルサレムに移転すると言っていたが、大統領になってからまさかそんなことはしないでしょうね」と尋ねた。その人は、「共和党関係者もやりかねないと言っていた。たいへんなことになる」と言って頭を抱えていた。

 現在、アラブ諸国のうちでイスラエルともっとも友好的な関係にあるのはヨルダンだ。ヨルダンの空の防衛に関してはイスラエルが全面的に協力している。また、ヨルダンは中東で米国と良好な関係を維持している。

 そのヨルダンですら5日に公の場で懸念を表明した。

 〈アメリカのトランプ次期大統領は大統領選挙で現在テルアビブにある大使館をエルサレムに移すと公言し、選挙後もトランプ氏の側近が「大使館の移転は最優先で行う」と述べるなどイスラエル寄りの姿勢を鮮明にしています。

これについて、イスラエルの隣国でアラブ諸国の中でもアメリカの重要な同盟国であるヨルダンのモマニ・メディア担当相は5日、AP通信の取材に対して「越えてはいけない一線だ。イスラム教の国やアラブ諸国の路上を炎上させるだろう」と述べ、中東の一層の不安定化につながるとして警告しました。

エルサレムにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地があり、この地をめぐる対立はたびたび、多くの犠牲者を伴う衝突につながってきた経緯があるだけに、大統領就任後のトランプ氏の行動に注目が集まっています。〉
(1月6日「NHK NEWS WEB」)



 仮に米国が大使館をエルサレムに移転すれば、東エルサレムがイスラエル領であると承認する効果を持つ。これに反発してパレスチナの過激派がイスラエルに対して武装攻撃を行うことは必至だ。

 また、国内にパレスチナ人を多く抱えるヨルダンの政情が不安定になる。ヨルダンの王制が崩壊して、その空白を「イスラム国」(IS)のような過激派が埋める危険がある。

 さらに、アラブ諸国の対米関係、対イスラエル関係が急速に悪化する。米国大使館のエルサレムへの移転をきっかけに第5次中東戦争が勃発するかもしれない。

 そうなると中東からの石油、天然ガスの輸入に支障が生じ、日本経済に深刻な影響を与える。

 米国内では、2001年9月11日の中枢同時テロ事件をはるかに上回る規模のテロ事件が起きるであろう。また、NATO(北大西洋条約機構)加盟国や日本などの米国の同盟国もテロ攻撃の対象となる。中東専門家でなくても外交に関する初歩的知識のある人ならば、米国大使館のエルサレム移転がどれだけ大きな否定的影響を及ぼすかがわかるはずだ。



 筆者は、日本の対中東外交は、自由、民主主義、市場経済などの基本的価値観を日本や米国などと共有するイスラエルの生存権を承認することが基本だと考えている。また、インテリジェンス面でもイスラエルとの関係強化をもっと進めるべきだと考える。

 しかし、テルアビブにある日本大使館をエルサレムに移転することは絶対に反対だ。トランプ氏のイスラエルに対する「贔屓(ひいき)の引き倒し」のような外交を展開すると、イスラエルの国益も毀損(きそん)するような状況が生じかねないと懸念している。


2017.1.15
http://www.sankei.com/premium/news/170115/prm1701150032-n1.html





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