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~アメリカ通信~米朝会談は終わった。勝ったのは中国だ。

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┃THE STANDARD JOURNAL~アメリカ通信~┃ http://www.realist.jp
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├ 2018年6月14日 米朝会談は終わった。勝ったのは中国だ。
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おくやま です。

さて、トランプ大統領と金委員長との会談を受けて、
ワシントン・ポスト紙のジョッシュ・ローギンの記事が
参考になりましたので要約です。

たしかにトランプ大統領の言うように事態が進めば、
北京にとって願ったり叶ったりですね。
ただし私は逆に、やはり今回の「失敗」は、
トランプ政権自身の自滅的な要素が
大きいと考えております。

それよりも重要だと思うのは、
なんといっても北朝鮮が会談を実現させたことによって、
図らずとも小国が核武装をすることのメリットを
世界中に教えてしまったこと。

正直な戦略家は、核兵器を入手した国家には
圧倒的な破壊力による大規模侵攻に対する抑止能力と、
他国のリスペクトが与えられる
と主張することが多いわけですが、
一時的にせよアメリカとの
対等な関係が樹立可能であることを
シンガポールで金委員長は立証してしまいました。

もちろんワシントン側が
この失敗を認めて政策変更をしてくるかが
今後の見どころですが、
少なくとも短期的には北朝鮮、
そしてもし本当に米韓軍事演習が停止されれば、
中国の外交的な勝利は固まりそうです。

( おくやま )

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米朝首脳会談の最大の勝者は中国だ
By ジョッシュ・ローギンJune 12
https://goo.gl/w2rfR2

トランプ大統領と北朝鮮のリーダーである金正恩委員長との首脳会談は、
習近平国家主席の想像をはるかに越えた
(北京側の視点からみれば)良い形で終わった。

たった一日の会談のあと、トランプ大統領は
米韓軍事演習を停止することに合意したわけだが、
これはまさに北京政府が首脳会談前に提案したことを
正確に行っただけだ。
トランプは在韓米軍の撤退を公言したわけだが、
これは中国にとって巨大な「戦略的棚ボタ」となるものだ。

トランプ氏は中国が北朝鮮に対する経済制裁をダメにしているが、
それに対して自分が何もできないことを認めている。
そしてトランプ氏は北の政権に正統性を与えてしまっており、
これによって北京を両国間において
大きな影響力を持つ存在として維持するための、
長期的なプロセスを開始してしまったのだ。

ロシア・ヨーロッパ・アジア研究センターの代表であるテレザ・ファロンは
「トランプ氏は勝者と敗者というわかりやすい構図が好きだが、
今回の歴史的なトランプ=金サミットのあとの最大の勝者は、
まさに習近平のようだ」と述べている。

北京と平壌の関係は、ほんの数ヶ月前までは暗礁に乗り上げていた。
ところが習近平と金正恩はうまく改善させて戦略を連携させ、
現在は──トランプのおかげで──
首脳会談を望ましい形で達成したのである。

その合間にトランプ氏の譲歩は、同盟国との関係悪化や、
東アジアにおけるアメリカの戦略態勢を弱体化させ、
中国が望む外交の枠組みを支持するというリスクを生じさせたのだ。

実際のところ、トランプと金正恩がシンガポールで合意した「ディール」は、
そもそも北京によって提案された「凍結のための凍結」だったのだ。

ファロンによれば「アメリカの同盟国たちの信頼を失わせることは、
習近平にとって重要な勝利の1つ」であり、
「北京は“凍結のための凍結”と合同演習の停止を望んでいた。
そしてトランプ氏はまさにこれを何の対価もなく与えてしまったのだ。
彼の交渉術とはすごいものだ」と述べている。

トランプ氏は米韓合同軍事演習をやめただけでなく、
中国と北朝鮮のレトリックをそのまま使って、
以前米国が「軍の即応体制と抑止にとって必要だ」
と説明していた軍事演習を批判したのだ。

「われわれはウォーゲームを停止する。
これによって多額の資金を節約できる。
さらに、これはそもそも挑発的なものだ」
とトランプ氏は火曜日の記者会見で述べている。

その同じ記者会見の中で、トランプ氏は
すべての在韓米軍を韓国から撤退したいとも公言しており、
これは実際にトランプ自身が長年にわたって
個人的に語っていたことである。
ところが彼はさらに平壌との将来的な交渉の中で、
米軍の減少についても議題に乗せたいと述べたのだ。

「われわれの兵士を撤退させて帰還させたい。
現在われわれは韓国に3万2千人もの兵士を駐留させているのだ・・・
もちろんこれは北朝鮮との交渉の中で
現在は議題として取り上げているわけではないが、
将来的にはどこかの時点で議題となるはずだ」と述べている。

またトランプは、米・韓・日が行ってきた
「最大圧力」というキャンペーンを弱体化させることによって、
北京に勝利を与えている。
彼は北に対する新たな制裁を延期すると述べただけでなく、
中国が厳格に制裁を実行していないことを認め、
しかもそれを無視したのだ。

「中国の習近平国家主席は・・・北との国境を封鎖したが、
ここ数ヶ月はやや緩めているのかもしれない。
でもそれでもかまわない・・・私はここ二ヶ月間において、
国境は制裁を実行しはじめた頃と比べて開放されているのだが、
それも現実だ」と述べている。

中国の外交部は、火曜日に北への制裁解除を求める声明を発表して、
会談から成果を挙げられるように「掛け金」を釣り上げている。

北京は首脳会談が実現したという点だけでもトランプと喜んで合意するはずだ。
中国外交部部長の王毅は、声明文書の中で、
「両国首脳が共に座って台頭な立場で議論できただけでも重要な意義がある。
これは新しい歴史をつくったのであり、
北京はこれを歓迎し、このような結果を支援する」と述べている。

元CIA長官のマイケル・ヘイデンは、
「金委員長との将来の交渉に向けたプロセスを始めるための
良い会談が行われたのはポジティブなことだが、
北朝鮮が何か新しいことに合意した考えるべきではないし、
このためにわれわれが大きな代価を支払ったことは
忘れてはならない」と私に語ってくれた。

彼によれば「われわれは世界最悪の独裁者の一人に対して、
われわれと対等であるという感覚を、大統領の言葉を通じて、
建前上でも本音レベルでも与えてしまったのだ。
そしてそこからわれわれが得た成果というのは、
将来のどこかで合意することを考えようという合意だけであった」のだ。

中国にとってさらに嬉しいことに、トランプ氏はアメリカの同盟国である、
韓国と日本に対して混乱を与えた。ソウルの大統領府の報道官は、
火曜日の声明で「現時点でトランプ大統領の声明の真意については
さらなる情報が必要だ」と述べている。

トランプ大統領に対して不可逆な非核化の約束がなければ
金委員長に譲歩しないよう求めていた日本政府は、
屈辱を味わっているはずだ。

トランプ氏は自分の直感を信じており、
金委員長は非核化に真剣に取り組むと考えていて、
トランプ氏が申し出ている経済開発支援を欲していると考えており、
必ず約束を果たすはずだと信じている。

「それでも彼は約束を果たすだろう。
もちろん私が間違っている可能性はあるので、
たとえば半年後に私はみなさんの前にたって
自分が間違っていたと言うかもしれない。
もちろん私はそれを認めるかどうかはわからないが、
何らかの言い訳は見つけるかもしれない」と述べている。

北朝鮮の独裁者の誠意を盲目的に信じることによって、
アジアにおける米国の戦略態勢を破壊し、
同盟関係に疑問を生じさせ、
北朝鮮への圧力を緩和するのは、まったく合理的ではない

もし北京の戦略的な狙いが
「アジア地域におけるアメリカの地位の弱体化」にあるとすれば、
トランプ氏は彼らにとってかなり役に立つ仕事をしたということが言えるだろう。

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リアリストたちが「国際社会はパワーの闘争によって動かされている!」
と考えていることはすでに述べたとおりですが、その彼らにすれば、
「平和」というのは単なる「闘争の合間の小休止」、
もしくは「軍事バランスがとれていて、お互いに手出しできない状態」
ということになります。

よって、軍事バランスがくずれれば、
世界の国々はいつでも戦争をおっ始じめる、
というのが彼らの言い分なのです。

では、国際社会を「平和」に保つためにはどうしたらいいのか?
彼ら「リアリスト」に言わせれば、そんなことは単純明快。

「軍事バランスを保つこと」。

より具体的に言えば、
世界中のライバル国家たちに軍事力でバランスをとらせて、
お互いに手出しさせないようにしなさい。ということなのです。

( おくやま )

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 THE REALISTs リアリスト入門
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<TSJ編集後記>

TSJ管理人です。
※TSJ=「THE STANDARD JOURNAL~アメリカ通信~」の略です。

さて、今回、おくやま博士が紹介している記事ですが、
まず米ワシントン・ポスト紙の記事タイトルが、
「The biggest winner of the Trump-Kim summit is China」
とそのものズバリで印象的です・・・

今回の"歴史的な"米朝会談。
おくやま博士が仰る通り、ポイントはいくつかありますが、
管理人的には

1)引き続き「核武装」することの効果は大きい
2)金正恩委員長と北朝鮮が正統性を得てしまった
3)米国の政策は今後、修正されるのか否か?

現段階においては、この辺りではないか?と思うのですが、
読者の皆さんは如何でしょうか?

この件、来週のおくやま博士の番組でも、
ガッツリ解説して頂くよう、これからお願いして参りますw

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■終戦直後の日本人引揚者を襲う朝鮮人たち…「竹林はるか遠く」

朝鮮人の男たちが、藪の中へ女の人たちを引きずっていくのを見たし、若い女性に乱暴しているのも見たわ(111頁)。

彼ら(朝鮮人)は悦楽を求めて人々の間をよろよろ歩き、そして娘たちを見つける度に外へ引きずり出した。たびたび女たちの悲鳴が響いた。(118頁)。

また、朝鮮人が、日本人を殺したうえで金歯まで抜いている記述もある(129頁)。








■通州事件…盧溝橋事件発生から3週間後の1937年7月29日
北平(北京)東方の通州で中国保安隊による大規模な日本人虐殺事件が発生した■


夫を生きたまま腹を切り裂き…「これはおいしいぞ、日本人の腸だ、焼いて食べろ」…そうして、その妻である妊婦の腹を切り裂き胎児を取り出す。

それはこの男の人の頭の皮を学生が青竜刀で剥いでしまったのです。
頭の皮を剥いでしまったら、今度は目玉を抉り取るのです。このときまではまだ日本の男の人は生きていたようですが、この目玉を抉り取られるとき微かに手と足が動いたように見えました。









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